彦根バルブ業界のご紹介
立地
日本一大きな湖「琵琶湖」の東部に位置する彦根市を中心に、米原市、多賀町、愛荘町、日野町、東近江市などの周辺地域にバルブメーカー及び関連メーカーが立地して、わが国唯一のバルブ産地を形成しています。
歴史
明治20年に、彦根バルブ業界の祖と言われる門野留吉翁が蒸気用カランを手がけたのが彦根にバルブ業界ができる始まりと言われています。
門野翁は非常に人を育てるのが上手い人で、同翁のもとで丁稚奉公で修行を積み技術をはぐくんだ職人たちが、のれんわけなどで次々独立を果たし鋳物業やバルブ加工業を開業、彦根バルブ業界形成のもととなりました。
業界の概要
彦根のバルブ業界は約30社のブランドメーカーとそれを支える70~80社からなる関連企業で業界を構成し、業界で働く従業員は1,500名にのぼり、滋賀県内で最大規模の地場産業となっています。
彦根で作られるバルブは、上下水道用、産業用、船用向けが主力で、生産高規模は令和5年通期(1月から12月)で300億円にのぼります。
材質も、多くが鋳鉄、ダクタイル製であるが、ステンレス、鋳鋼、アルミ製などもてがけ、あらゆるバルブニーズに対応できる生産体制を確立しています。
さらに国際化に対応して、多くのメーカーが素材や部品の海外調達を行い現在では、マレーシア、中国、フィリピン、ベトナムなどに工場進出しています。また、人材確保・リクルート活動を推進するため、バルブ製造工程のVR動画制作や小中高・大学への出前講座等に取り組んでいます。